仔犬の健康管理
新しい家族、かわいい仔犬があなたの所に来ました。 さあ、このかわいい仔犬を健康で長生きさせてあげるにはどうしたらよいでしょう。
(1) 検便をしましょう。
生まれて間もない子犬は、母犬から寄生虫をもらってくることが少なくありません。また、なんでも口に入れてしまう時期なので寄生虫感染が起こりやすいのです。まず、便の検査をして、その上で必要があれば駆虫しましょう。(生後30日以上)
(2) 予防注射(ワクチン)をしましょう。
犬ジステンパー、犬パルボ腸炎など7種混合ワクチン。
これらの伝染病は感染してしまうと治療が困難です。仔犬は母親から母乳を飲んでいる間に病気に対するいろいろな免疫をもらっていますが、それも生後50日から60日でなくなり始め、生後100日頃には、ほとんど免疫はなくなります。
そこでこの時期にぜひ注射をしなければなりません。
☆第1回目 6~8週齢 混合ワクチン
☆第2回目 9~11週齢 混合ワクチン
☆第3回目 12~14週齢 混合ワクチン
2回以上注射をするのは、1回の注射では親からの免疫のため効果がないことがあるので、2回目以降で成功させるためと、より強い免疫を作り出すためです。
免疫効果の持続期間は犬によって多少違いますが、成長してからも一年に一回の追加接種は必要です。
(3) フィラリアやノミ(ダニ)の予防をしましょう。
犬フィラリア症は、蚊に刺されることによって心臓にそうめんのような寄生虫が寄生する怖い病気です。ノミやダニは毛の中など皮膚に寄生する外部寄生虫です。これらの寄生虫は春から冬にかけて、飲み薬や、スポットタイプの薬により予防をしてあげてください。
(4) 狂犬病のワクチンと登録をしましょう。
生後3ヶ月以上の犬は狂犬病の注射と登録の義務があります。(狂犬病予防法)
混合ワクチンとは別に接種しなければなりません。当院で接種と登録を受け付けております。
(5) 仔犬用の食事をあげましょう。
仔犬は約一年で成犬になります。その間、栄養素は成犬の二倍以上を必要とします。また肝臓や胃腸は未発達で虚弱です。そのため、成長期用の高栄養、高消化率のバランスのとれた食事が必要です。
(6) 仔犬の時から歯の手入れに慣れさせましょう。
犬は、何もしないでおくと歯に少しづつ歯垢が付着し、長い間に歯石となり口臭や歯茎の炎症が強くなり、歯が抜けたり、そこからバイ菌が入りこんで、他の臓器に感染を引き起こすこともあります。犬用の歯ブラシや口の中の手入れに慣らしておきましょう。(犬専用のデンタルケア製品があります。)