チワワをお飼いの方必見
チワワの特徴および病気について
チワワ(CHIHUAHUA)
チワワは世界一小さい犬種です。他の犬種に比べて飼いやすいですし何と言ってもコンパニオンアニマルとして日本の家庭で室内犬としての適性を備えています。多少小さな家でも家族と一緒に暮らしていけます。
しかし、どんなに小さくても犬であることが基本です。犬としての基本的な飼い方,病気に関しての知識は共通ですので、ここではチワワに特徴的な事柄だけ挙げてみます。
極小のチワワ(プチ)について
チワワの頭
アップルヘッドといわれる丸い形をしており,頭頂部にモレラという穴があることが多い(泉門の開存、頭蓋骨の癒合不全)ので、そこを強く押したりしないこと。病気としては,水頭症という脳神経の問題がおこることもあります。
チワワの足
骨はかなり細いので,骨折等には気をつけてください。太りすぎも足腰に負担がかかります。
後足の膝のお皿が外れる病気(膝蓋骨の脱臼)はびっこをひく原因として多いようです。
●チワワのお産
犬は安産の神様と言われるほど通常犬のお産は問題が起こることは少ないと思いますが,体の小さなチワワは、胎児の数が少ないことが多く、胎児と母犬の大きさのアンバランスから難産になることが多いようです。
出産間際には,小型犬のお産の経験豊富な獣医師の所で一度検診を受けることをお勧めいたします。
また,帝王切開などの可能性が高い出産になるので、もしもの時の対応を良く考えて指導を受けた方がよいと思います。
チワワの歯
犬の乳歯は通常生後6ヶ月頃抜け替わり永久歯になりますが、特に小型犬には、乳歯の残存が見うけられます。(上下の犬歯は特に残りやすい)犬歯が2本ある犬は乳歯が抜けずに永久歯が生えてきているわけです。生後10ヶ月以上になってもこの常態ですと自然に抜けることはまずありません。歯垢歯石の温床となるばかりか、歯列の障害となるので、早めに乳歯の抜歯をお勧めいたします。
知っておいてください
チワワに多い逆くしゃみ(RSS.リバーススニーズシンドローム)
逆くしゃみは,10秒から2分くらいにわたって,ズーズーと大きな音を立てて無理やり息を急激に吸い込み続けることです。発作が起こると,頭を前に伸ばして,その場に立ち尽くします。
このような症状を表す犬は,発作を起こすことを除けば,全く正常そのものに見えます。発作の現場を目の当たりにすればちょっとうろたえるでしょうが,犬が意識を失ったり虚脱状態になることはありません。この発作はいつ起こるか予測で来ません。また生涯を通じて起こりえます。一般的には高齢の犬より若い犬の方が起こりやすいようです。
対処の仕方
通常は深刻な病気と考える必要はありません。(人のしゃっくりのようなものと考えて良いのではないでしょうか。)
発作がそう頻繁に起こらず,また発作の起こり方にも規則性がないときは,特に治療する必要はありません。ただ,年をとった犬に突然現れたり,発作がひどくなったり頻繁に起こるようになったときは,鼻道と喉の状態を検査する必要があります。
●避妊や去勢手術について
ペットとしてこれから長い人との生活をおくる上で、ぜひ考えてあげてもらいたいことです。
若い時の1回の手術によりそのメリットはたいへんに価値があると思われます。
チワワの食事
食事についての注意です。
チワワは室内に人と共に生活していることがほとんどです。
食卓の側にいて人の食べ物をねだることは容易に想像がつきます。
そこでつい可愛そうなのであげてしまう。少しだからいいだろうとみんなが思う。
人にとっては少しでも体の小さなチワワにとっては、どうでしょう。
そうすると犬用の食事を食べなくなリ、味の付いた人の食事を好むようになります。
この悪循環で栄養のバランスを崩したり、肥満を引き起こしたりします。
対策としては
1.人の食事のときにそばに置かない(部屋を別にする。ハウスに入れる。)
2.エサは年齢にあったドッグフードを主体に味をつけないよう工夫する。(混ぜ物をする場合2割以内にする)
1.については、犬より人間が我慢しなければいけません。
犬はどんなに可愛くて、人の子供のように思って育てても犬という生き物であることを忘れないでください。
栄養学的には人と犬の必要な栄養は隔たりがあるのです。長期にアンバランスな食事を続ければ
病気の原因になることは明らかですね。
小食のチワワ
極小のチワワには、たまに食欲の極端に少ない子がいます。
特に子犬の時期に、食事をしない状態が続くと低血糖症になりやすく、虚脱状態に陥りますので注意が必要です。
対策としては
次の順で試して見ましょう。
◎ 今ドライフードをあげている場合
→ぬるま湯でふやかしてみる
→缶詰タイプのエサを混ぜる
だめなら引き続き下へ
◎ 缶詰タイプをあげている場合はこれから以下
→肉だけの缶詰(デビフ等)を混ぜる
→生の肉やレバーなどを味を付けずに軽くゆでたり炒めて混ぜる(牛、豚、鳥など変えてみる)
◎ 自発的にどうしても食べない場合
動物病院に相談をして、強制的に経腸栄養剤(なければ犬用ミルク)を少しづつなめさせる。(口の横からスポイトや注射器で入れてあげる)
注意点
低血糖症を起こして意識がしっかりしない場合は無理に飲ませないで、すぐに動物病院へお連れ下さい。
少し体力がついたら肉だけしか与えないのは栄養のバランスとして好ましくありません。
徐々にドックフードを混ぜて、好きなものの割合を減らしていきましょう。(時間をかけて根気よくやることが大切です。)